【屋内水耕栽培システム構築】インドア栽培環境を考察してみる

水耕栽培, 家庭菜園

東京の下町では家庭菜園を行うにも場所がない

しかし自分で栽培した野菜を食べてみたい。
というか食べたい。
ということで
都心で!
賃貸で!
自宅で!
室内で!
野菜を育てる環境を構築してみようではありませんか。

しかし市販のシステムを調べたところ
とても貧弱なシステム or すごすぎて手が出ないシステム
のどちらかしか存在しない事がわかった。

ということで
インドア環境で省エネルギーで高速培養が可能な環境を
エンジニアの仕事で培った技術力の無駄遣いを行い実現しましょう。
というようなことを行う。
自らの忘備録及び誰でもDIYで環境構築できるように情報を残しておくこととする。

ということで、いつものように仕様から。


目標仕様

【1】高密度・高速培養システムにすること
せっかく作るのだから、土に植えたのよりも高速栽培できるテクノロジーの塊のような栽培システムを構築することとする。構築するシステムは水耕栽培システムとする。

【2】全自動で運転できるようにすること
旅行、出張などで一週間程度自宅をあけても問題のないシステム構築を行う。
Web上からデータをモニタリングできるようにする(かもしれない)等
コストを削減しつつソフトウエア制御可能な環境とする。

【3】生活空間に設置するので日常生活に影響が少ないこと
冷却器や循環器など騒音が発生しないシステム、匂いや光漏れのない
今までの生活スタイルを崩さないシステムを構築する

【4】省エネルギーなシステムであること
植物の栽培には必要不可欠な光。LEDなどの高効率な発光素子を用いることとして可能な限り省エネルギーになるように設計を行う。
ひと月あたりの電気代は2000円以内に収めたい。

【5】安全設計を行い事故のないこと 
今まで仕事で培った技術力を動員して安全で安心なシステム構築に尽力することとする。

以上をいつものようにDIYで可能な限り設備コストを削減しながら進めることとする


スポンサーリンク


 

高効率な室内水耕栽培のシステム構築考察

【1】LED光源

LED光源は賛否両論あるが今回は全波長形の白色LEDを採用しようと計画している。

理由1)クロロフィルの吸収ピークはλ=450nm,650nm付近に存在するが。吸収ピークから外れた光でも光合成は行われていそうな研究データが多く見つかったため。
理由2)「植物工場」が話題になった当時に比べ、白色LEDが非常に安価に入手可能になったため。
理由3)白色光のほうが単純にみてて楽しいし美味しそう。作業性も良いと思われる。

光源は既成品のランプがかなり安価に入手できるので性能を比較検討しながら最終決定したい。
軽く調査した感じであるがCree社のCXB3590 LEDチップ搭載製品がエネルギー効率、波長分布ともに優れていそうな感じである。例えばこれ。
・CF Grow CXB3590 16,000円位である

海外でも多数の製品に実装されているようなので性能、価格を鑑みながら決定したいと思う。

※参考文献
・植物工場研究所 植物栽培用光源のページ http://www.sasrc.jp/kougen.htm
・文部科学省:光資源を活用し、創造する科学技術の振興-持続可能な「光の世紀」に向けて
第2章 豊かなくらしに寄与する光 2 光と植物-植物工場のページ
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/attach/1333537.htm

【2】エアロポニック方式の水耕栽培システム

「植物の根の発育には酸素が必要」ということで完全に空中に根を浮かせた状態で栽培するスタイルを採用してみようと思う。
今後具体的な設計、製作を行うこととする。

※参考文献
・GIZMODO 空中で三倍早く育つ。エアロポニック野菜とは? https://www.gizmodo.jp/2015/03/3_4_aeroponics.html

【3】生活空間に光、匂いがもれないような遮蔽設備

布張りの簡易ワードローブのようなものを想定していたが、調べたところ下記のような製品がすでにあることが分かった。
SMARUP グロウテント80*80*160cm

布張りのワードローブそのもののような構造をしており、作成も可能なように思える。
プラスチック製のワードローブなどんもあり選択肢が非常に広い。
コートなどの長物をかけるための棒が搭載されているものが多く、システム構築のためになにかと便利そうである。
今後検討していきたい。

【4】安全維持のためにこれらの動作を監視するシステム

植物育成にあたり監視したいパラメーターは例えば
・日照時間のコントロール
・エアロポニックシステムの噴霧時間
・栽培環境内の温度/湿度
・栽培環境内の二酸化炭素濃度
・換気システムのON/OFF制御

など多岐にわたる。
これらのパラメーターを一括で監視&制御&記録できるシステムを開発しようと計画している。
パラメーターの良い再現性が得られれば野菜などの収穫量、味など品質をコントロールすることができるのではないだろうか?
システム自体はRaspberry PiやArduinoなどなるべく安価に工数をかけずに柔軟なシステム構築ができるようなプラットフォームを採用予定である。今後検討を行う。

次回、具体的な設備の構築に入る。
(続く)


 

スポンサーリンク