【7】燻製せずに生食できる生ハムパンチェッタを作る:生ハムの仕込み

生ハム自作

生ハムを仕込む

 

やっと仕込む時が来た。やっと生ハムである。
早速作っていこう。
手順は基本的にパンチェッタと一緒である。
パンチェッタで練習したとおりに仕込んでいく。


 

必要機材

・キッチンペーパー
・乾燥用のバットと材料を浮かせる網(塩で腐食しないステンレス製が良い)
・乾燥熟成環境(今回は冷蔵庫)


材料

スペインから遥々取り寄せたCOREN社の「ガリシア栗豚」を用いる

肉塊が巨大すぎて我が家の秤がオーバーフローした。2.3kgである。
解凍を急ぎすぎたからか、ドリップが結構出てしまった。
水分を抜いて製造する製法なので良しとしよう。

見事な断面、さすがはガリシア栗豚、ブランド豚である。
見事なサシと赤身。
期待高がまる。

前回設計したレシピ2通りで作成を行う。


生ハム:塩分濃度4.0%版

先日購入したハモンセラーノの塩分濃度が4.0%であったのでその設定とする。
塩のみの使用で4.0%の完成時塩分濃度を目指す。
生ハム計算機で算出された分量の塩を準備する。

・肉(肩ロース) 1068[g]
・目標完成塩分濃度 4.0[%]
・乾燥重量減の割合 70%[%]
・塩 15.4[g](1回目塗布・極細挽)
・塩 15.4[g](2回目塗布・粗挽)<仕込み1週間後を目安に塗布>

生ハム:塩分濃度4.5%版

PARMAハムターゲットの4.5%塩分量目標のもの。
こちらも生ハム計算機で算出された分量の塩を準備。

・肉(肩ロース) 1158[g]
・目標完成塩分濃度 4.5[%]
・乾燥重量減の割合 70%[%]
・塩 18.2[g](1回目塗布・極細挽)
・塩 18.2[g](2回目塗布・粗挽)<仕込み1週間後を目安に塗布>

今回は塩はヒマラヤのピンクソルト

必要量の岩塩を可能な限り細かい粉に挽いたものを用いる。
今回は安価に大量入手ができたヒマラヤピンクソルトを用いた。これは破格である。
ミルは一般的に入手できるセラミックミルの安価なもので十分である。


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作り方

[工程1]材料を準備する。

・豚肉:血液やドリップなどで湿っている場合は水で洗ってキッチンペーパーなどで水分を取る。綺麗ならそのままで良い
・塩:岩塩の場合はできるだけ細かく挽く。荒塩の場合はフライパンなどで炒って水分を飛ばしておく
準備完了である。


[工程2]肉に合わせた塩を塗布していく

パンチェッタの仕込み同様に、肉にかける、というよりは張り付けていくイメージで塗布するとうまく行くと思う。
写真のように塩はかなり細かく挽いてある。
初期の浸透を早めるのが目的である。
塗布はバットなどの上で作業を行い、こぼれた分も回収して塗布しきってほしい。

4%版、4.5%版ともに同じように塗布していく。
全体に満遍なく、脂身は塩をあまり吸わないので脂身には薄く、赤み部分に多めにである。


[仕込み完了]

左が4.5%版、右が4%版である。
早速、肉の水分が染み出してきているのがわかる。


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熟成環境について

今回は特別な設備は用いずに冷蔵庫に搭載されている野菜室で熟成乾燥を行うこととする。
野菜室ではなく肉室になってしまったが致し方ない。
もう野菜は入らない。夏までになにか考えないとまずい。

乾燥環境としては実測で気温6℃、湿度30%。最適な環境である。
目標重量まで乾燥後の熟成環境としては湿度が低すぎる感じがする。
追って対策を考えたい。

冷蔵庫投入後2,3日は写真のようにドリップがバットにたまると思われるので都度処理してほしい。
腐敗の原因になる。

先に仕込んだパンチェッタはだいぶ水分が抜けてきている様子。
表面はカサカサしてきている。腐敗、カビの発生もなく順調である。


今後の予定と課題

・熟成状況及び完成までのレポートは別記事にて報告の予定(予定)
・乾燥後の高湿度(乾燥し過ぎを防ぐ)、温度(低温)を維持した熟成環境の作り方を考える(課題)

つづく・・・


 

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