【5】燻製せずに生食できる生ハムパンチェッタを作る:レシピの設計

生ハム自作

生ハム用の肉塊がはるばるスペインから届いた

前回生ハム関数の設計で得られた関数で実際のレシピ設計を行う。
大きな塊は近所の肉屋さんだと予約販売になってしまったので
通販で手に入れることとした。
楽天市場などで2kgで3000円前後で購入可能である。

ハモンセラーノに使われていたCOREN社製の「ガリシア栗豚」の肩ロース2.3kgである。
マイナス15度以下で冷凍空輸なので寄生虫リスクはほぼ無しの理想的な状態。
冷蔵庫でゆっくり解凍を待つこととする。


●仕様

・行政では塩分濃度6%以上での製造指導している。この数値はおそらく保存性のみに着目したものである。
今回は世界三大ハムの製造法に習って製造してみることとする。
・乾燥環境は開放環境で行い、ボツリヌス菌の発生リスクの低減を最優先とする。
・乾燥熟成環境は一般家庭向けの冷蔵庫の野菜室とする。実測6℃~8℃程度、湿度35%前後の環境
・使用する機材は可能な限り滅菌を行うこと
・生ハムは塩分量による風味の違いなど確認するためにハーブ類は使用しない
・短期間で出来るなどの即製法ではなくしっかり熟成させたものとする。
・コウジカビなどの発生が考えられるので定期的にアルコールなどで除去を行い見た目の美しいものを目指す。
・本来は豚もも肉で作りたいところだがコスト的に優れた豚肩ロースブロックを使用する
・完成時の塩分濃度は4.0%(ハモンセラーノ)と4.5%(PARMAハム)で実験を行う。
・パンチェッタに関してはハーブ類も使用。塩分量は生肉の3%と4%で実験を行う。


●必要機材

・肉がの肉が乗るサイズの乾燥用のバットと浮かせるための網
・キッチンペーパー
・殺菌用エタノール(高アルコール度数の蒸留酒でも良い)
・乾燥熟成環境(今回は冷蔵庫の野菜室とする(途中で移動するかも))


●レシピの設計

完成の目安

乾燥熟成を行い完成時の重量は肉+塩の初期重量から約70%まで水分を抜くものとして塩分量を計算する。

塗布する塩について

パルマハムは職人により2段階に分けて食塩の塗布を行うらしい。
以下想像であるが
・1回目塗布塩:肉の表面の水分を一気に抜く
・2回目塗布塩:内部に時間をかけて浸透させる
なのではないだろうか?
一度に全量の塩を塗布してしまうとドリップとともに流れ落ちてしまう。
そのために二段階での塗布に落ち着いたのではないかと想像している。
細かな情報も経験もないのでとりあえず必要な塩分量の1/2づつを2回に分けて塗布することとする。

以上の仮説から用いる塩の形状は
一回目塗布塩:限界まで細かく挽いた粉状の塩
2回目塗布塩:荒めに挽いた塩
を用いることとする。

同時並行するパンチェッタは一度に粉状の塩を塗布するものとする。
パンチェッタはバラ肉使用のため脂身が多く乾燥時の重量が読めない。
故に塩の量は生肉の3%と4%とした。

【条件1】生ハム:塩分濃度4.0%版

先日購入したハモンセラーノの塩分濃度が4.0%であったのでその設定とする。
塩のみの使用で4.0%の完成時塩分濃度を目指す。

・肉(肩ロース) 1068[g]
・目標完成塩分濃度 4.0[%]
・乾燥重量減の割合 70%[%]
・塩 15.4[g](1回目塗布・極細挽)
・塩 15.4[g](2回目塗布・粗挽)

【条件2】生ハム:塩分濃度4.5%版

PARMAハムターゲットの4.5%塩分量目標のもの。

・肉(肩ロース) 1158[g]
・目標完成塩分濃度 4.5[%]
・乾燥重量減の割合 70%[%]
・塩 18.2[g](1回目塗布・極細挽)
・塩 18.2[g](2回目塗布・粗挽)

【条件3】パンチェッタ:3%版レシピ

・肉(ばら) 515g
・塩 20.6g
・ハーブ適量

【条件4】パンチェッタ:4%版レシピ

・肉(ばら) 515g
・塩 20.6g
・ハーブ適量


●熟成工程の観察

経過時間 v.s. 重量のグラフをプロットする
表面の状態、腐敗、カビの発生など細かく確認していく

次回 パンチェッタの作成、仕込みを行う。